頭の中に種をまく

その時々に読んだもの、見たもの、聞いたものについて考え、紹介します。

頭を新鮮に保ち成果につなげるために - 書評: 樺沢紫苑『学びを結果に変えるアウトプット大全』

樺沢紫苑の『アウトプット大全』を読みました。売れている本だからという理由だけで買ってみたのですが、正解でした。


大全というだけあって、内容は多岐にわたり、短く要約することはできません。私にとってとくに有用だったのは、たまにはぼんやりする時間をもつことも、全体としての効率化には必要という内容でした。


私は最近時間に追われる生活を送っており、週末もあまり心休まることがありませんでした。しかし、仕事のことを考え続けたからといってその時間に比例する成果が得られるわけでもなく、しかも家族との時間や自分の学びの時間が制限されてしまって余計にストレスが溜まり、毎日疲れてばかりでした。


本書はデフォルトモードネットワークのことに言及し、考えごとをしていないときにも脳は活発に活動して記憶の整理をしているから、むしろぼんやりとする時間は成果を高めるためにも必要と論じています。


これが正しいことなのかどうかは分かりませんが、実感としては、たしかに頭から心配事を取り除くことの大切さはよくわかります。そこで、この週末は、あえて仕事のことはできるだけ考えないようにして、家族との時間を大切に使いました。すると、期待していた以上に頭も気持ちもすっきりとして、仕事にも新しい気持ちで集中して取り組めました。


この一事だけでも、読んでみる価値が十分にあったと思います。アウトプットに、あるいは頭を使うことに悩みを抱えるすべての人に、ぜひ勧めたい一冊です。

 

 

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)