頭の中に種をまく

その時々に読んだもの、見たもの、聞いたものについて考え、紹介します。

働くこと

他者の生き方を尊重する働き方

前職の後輩と食事をしました。部署が全く異なっており、退職する直前までほとんど交流もなかった後輩なのですが、何かきっかけがあったのか私のことを慕ってくれており、退職後に時々一緒に食事をするようになりました。話すことの大半はキャリアの相談なの…

世界の今を知る - 書評: ハンス・ロスリング『ファクトフルネス』

ハンス・ロスリングの『ファクトフルネス』を読みました。 私は一時期国際協力に興味があり、いろいろと勉強していました。この本には世界の今の姿をどのくらい正確に理解しているかというテストがあって、著者が出題した限りでは、全問正解した人はいなかっ…

ストレスを自分の問題として捉えること - 書評: 見波利幸『心が折れる職場』

見波利幸の『心が折れる職場』を読みました。 ストレスに悩む知人から、自分の状態を理解するのに役立ったと勧められました。メンタルヘルスケアに関心があったので、せっかくの機会だからと読んでみました。 内容としては、メンタルヘルスケアの具体的な内…

リーダーは部下と理念に奉仕する - 書評: 池田守男、金井壽宏『サーバントリーダーシップ入門』

池田守男、金井壽宏の『サーバントリーダーシップ入門』を読みました。 リーダーシップ関連の最近の書籍を読んでみて分かるのは、命令し、周囲の人々を自分が思うように動かして成果を出すタイプのリーダーは、すでに過去の像だということです。組織が社会の…

一人ひとりがリーダーだと自覚する組織の強さ - 書評: 伊賀泰代『採用基準』

伊賀泰代の『採用基準』を読みました。仕事をする上でもっとリーダーシップについて学ぶ必要があると考え、ネットでよい参考書がないかと検索して見つけた本です。タイトルだけでは全くリーダーシップの本だとは思えないので、もし書店で探しただけであれば…

他者の生活に配慮した働き方ができないものか

仕事をしていて一つどうしても慣れないことがあります。夕方に仕事の電話やメールをすることです。社内の人相手ならまだしも、社外の相手だと、その電話やメール一本で関係を損ねてしまうのではないかと、心配になってしまいます。それは、私自身が夕方に仕…

決断のための拠り所としての普遍化可能性 - 仕事と父親としての役割

最近、前職の後輩と食事をしました。退職した身だからかえって相談しやすいのか、会社の中でどのような仕事をするべきかとか、何を勉強するべきかといったことを訊かれました。その中で、私自身がどのようなことをしたいのか、ということも話す時間がありま…

家族にとっても自分にとっても望ましい生き方を見つけること――2019年を実りある一年にするために

年末に書いたことはあくまで私個人についてのことだったのですが、今回は、もう少し範囲を広げて、家族についてのことを書きます。 ここ数年、年始にはいつも一年の目標を立ててきました。昨年の目標は、生き方を見直すきっかけをつくること、具体的には、転…

働くことの義務と権利

私は一年弱ですが、フランスで働いていたことがあります。社会人となって間もないころに出向したので、フランスでの働き方が世間一般での働き方だと思っていたのですが、日本に帰ってから、どうもそうではないようだと理解しました。 フランスは権利の国であ…

新しい企業の古いマインドセット

いま勤めている職場は、ベンチャーの、新しい雰囲気をもった会社なのですが、それでもとても古い、あるいは日本的と私には思える部分があります。 たとえば、男性が食器を洗わないところ。会議が終わってテーブルの上に残されたカップを下げ、洗うのは、女性…