頭の中に種をまく

その時々に読んだもの、見たもの、聞いたものについて考え、紹介します。

2019年を迎えるにあたって

私は流行の音楽に疎いのですが、年に一度、紅白歌合戦だけは観ています。音楽に限らず、その年にどのような出来事があって、どのような人が活躍したかということがダイジェストで紹介されるので、これだけで、ある程度は流行が分かります。ただ、やはり楽しみなのは音楽そのものです。

 

私は音楽の経験がないので、それぞれの音楽家が技術的にどれくらい優れているのかといったことは分かりません。それでも、音楽には心揺さぶられます。今この文章を書くことにしたのも、椎名林檎宮本浩次のパフォーマンスに強い印象を受けて、それを忘れないようにしたいと思ったからです。

 

私は本来文化・芸術に関わることをして生きていきたいと望んでいました。それがいろいろな理由があって、いまは普通のビジネスの仕事をしています。その人生に不満があるわけではありませんが、やはり、どこかもの足りないところがある。音楽とか、映画とか、舞台とか、小説とか、絵画とか、そういったものに時どきにでも触れると、心の中に、かつての望みがふと頭をもたげてきます。

 

こうした望みを黙殺する必要もないのではないのかと、最近は思い始めました。もっと言うと、たとえそれで生きていくというわけではなくとも、何かしら作品と呼べるようなものを残してみたい。それがどのようなものかはまだ分かりません。いわゆるものづくりのようなことかもしれませんし、学生のころにやってきたある活動のつづきをするということになるかもしれません。いずれにせよ、自分がいま本職としていることとは別に、自分がしたいことを自分がしたいようにする時間を、日常の中に、わずかにでも確保する、そうして何かしらをつくる年に、2019年をしたいと思います。