頭の中に種をまく

その時々に読んだもの、見たもの、聞いたものについて考え、紹介します。

言葉による誤解を覚悟すること

最近、勤め先の社長が、全社員を前にして、「会社の変化や理念に納得できない人がいることは当然だし、そうした人たちが退職することはやむをえない」という発言をしました。私自身は、自分がまさに退職しようとしているからということももちろんありますが、この発言をたいして気にしませんでした。会社のトップがあえてそういうことを言うのか、とは思いましたが、内容はごく当然のことと感じたので、別段心に留めることもなかったのです。

 

ところが、どうも周囲にはそうは受けとらなかった人が多かったようです。「やめたければ勝手にやめてよい」と。とくに長年働いてきた人たちにとっては、より否定的な発言と受けとられたようでした。私としては、それで会社の雰囲気が悪くなってしまうのは大変に残念なことに思います。

 

転職を当たり前のことと思うかそうでないかとか、なんのために仕事をしているかとか、誰のために仕事をしているかといったことによって、同じ言葉でも違ったように受けとられることはあるでしょう。そうでなくとも、単に、注意をよく向けていたかとか、そのときの気分といったことでも、感じ方は違うはずです。

 

自分の発言がどのように受けとられるかということは、予期してもその通りにはいかないようです。誤解されないように相手に伝える努力をするとともに、誤解を完全に避けることはできないのだということを肝に銘じておきたいです。